どんな職業か
心理学や社会福祉などの専門的な立場から、児童相談所において子どもとその家庭が抱える問題の相談に応じ、解決のための調査や助言、援助を行う。 児童相談所相談員には「児童心理司」と「児童福祉司」がいる。自治体が設置する児童相談所には「児童福祉司」を置かなければならない。また、児童心理司は配置することが標準とされている。 児童心理司は子どもと面接したり、行動を観察したり、心理検査を実施したりして、子どもの心の状態や知能、生活能力などを調査、診断する。児童福祉司は保護者との面接や家庭訪問などを行い、家庭環境や生育歴等を調査、診断し、問題の原因を探る。児童相談所では把握した問題の他、必要に応じて医学、心理、行動等の面から診断し、児童相談所相談員、医師、保育士など、関係する専門職が援助方針会議で話し合い、子どもにとって最も適切と思われる指導や援助の方法を検討し、児童相談所として処遇を決定する。 0歳から18歳未満の児童を対象とし、相談内容は心身の障害の問題から、子育ての悩みやしつけ、不登校やいじめの問題、保護者の病気・離婚による養育の問題、虐待、非行といった問題まで様々である。 なお、児童相談所が行う処遇には、児童福祉施設入所や里親への委託、児童福祉司指導などがある。児童福祉司は施設や保護者を訪問したりしながら指導・援助を続けることになる。児童心理司は子どもや保護者に対して、通所させたり、キャンプを実施するなどして心理療法などの指導・援助を行っている。 なお、児童福祉司は児童福祉法第13条に定められている法令職である。児童心理司は「児童相談所運営指針」で心理診断や心理療法を行うことが定められている。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 6.3 | 9 / 498 | 上位2% |
| 他者の反応の理解 | 5.7 | 5 / 498 | 上位1% |
| 対人援助サービス | 5.7 | 2 / 498 | 上位1% |
| 他者との調整 | 5.4 | 3 / 498 | 上位1% |
| 説得 | 5.4 | 8 / 498 | 上位2% |
| 交渉 | 5.3 | 4 / 498 | 上位1% |
| 説明力 | 5.2 | 30 / 498 | 上位6% |
| 複雑な問題解決 | 5.1 | 5 / 498 | 上位1% |
| 文章力 | 5.1 | 41 / 498 | 上位8% |
| 継続的観察と評価 | 4.9 | 8 / 498 | 上位2% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 心理学 | 3.5 | 6 / 508 | 上位1% |
| セラピーとカウンセリング | 3.5 | 11 / 508 | 上位2% |
| 社会学 | 3.4 | 5 / 508 | 上位1% |
| 教育訓練 | 3.0 | 15 / 508 | 上位3% |
| 医学・歯学 | 2.4 | 52 / 508 | 上位10% |
| 事務処理 | 2.4 | 122 / 508 | 上位24% |
| 法律学、政治学 | 2.4 | 39 / 508 | 上位8% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.2 | 83 / 508 | 上位16% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.1 | 218 / 508 | 上位43% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.8 | 69 / 508 | 上位14% |
なるには
児童相談所相談員として働く場合は、地方公務員試験に合格することが必要である。大学卒業程度の学力と心理学や社会学の専門知識、ケースワークやカウンセリングの技法を身につける必要がある。 都道府県によって異なるが、児童心理司の場合は、精神保健の専門知識・経験を持つ医師や、大学で心理学を専攻していることが条件となる。 児童福祉司に任用される要件としては、福祉専門職員を養成する学校の卒業者、一定の講習の修了者、大学で心理学、社会学、教育学を専攻した者、医師、社会福祉主事の経験者などである。また、任用後も研修を受けなければならない。5年以上の児童福祉司の経験があると、「主任児童福祉司」になることもできる。 子どもに対する強い関心、問題を解決する熱意と積極性が求められる。また、ほかの専門スタッフと協力し合って援助を行うため、協調性や、情報を集めてまとめる能力、それを総合的に判断する能力が求められる。個人の秘密を厳守することも必要となる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.7 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.2 |
| 高卒 | 0.1 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
給料
賃金構造基本統計調査では「身の回り世話従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 254.3千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 244.7千円 |
| 平均年齢 | 41.8歳 |
| 平均勤続年数 | 7.8年 |
| 労働者数 | 8,282人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤225千円
- ≤230.4千円
- ≤244千円
- ≤257.3千円
- ≤296.2千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
各都道府県と政令指定都市が設置する児童相談所で働く地方公務員であり、数年ごとに、別の児童相談所や児童福祉施設、社会福祉施設に異動する場合もある。 全国で児童福祉司は6,866人、児童心理司は3,167人である(2025年9月時点*) 賃金や労働時間などの労働条件は各県の条例等で定められている。一般的に土日祝日は休日であるが、最近の児童虐待事案の増加により、勤務時間外に家庭訪問をし、相談や指導を行うことも多くなっている。このため政府は児童心理司、児童福祉司については増員する目標を掲げている。 *こども家庭庁、令和7年度全国児童福祉主管課長・児童相談所長会議資料
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 家庭裁判所調査官近さ 0.880
- 法務技官(心理)(矯正心理専門職)近さ 0.869
- 医療ソーシャルワーカー近さ 0.866
- 福祉ソーシャルワーカー近さ 0.848
- 検察官近さ 0.831
- 児童発達支援管理責任者近さ 0.831
- 老人福祉施設生活相談員近さ 0.818
- スクールカウンセラー近さ 0.808
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)