福祉・介護の仕事データベース
読みもの

ケアマネジャーになるまでの道のり — 現場の資格から「調整する仕事」へ

介護職・ケアマネ・相談員の仕事内容と給料を公的データで

ケアマネジャーは「入口の職業」ではない

介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーは、介護を必要とする人のニーズを調べ、それに合うサービスの計画をつくる仕事です。[介護支援専門員/ケアマネジャー](/job/kaigoshienshoin.html) の関連資格には、介護支援専門員そのものに加えて、主任介護支援専門員・看護師・介護福祉士が挙がっています。

つまりこの職業は、いきなり就く仕事というより、医療や介護の現場資格を持った人がその先に進む場所として位置づけられています。

平均年齢が語る道のり

素材にある福祉・介護の職業を、平均年齢の順に並べてみます。

| 職業 | 平均年齢 | 月額給与(千円) | 年間賞与(千円) |

|---|---|---|---|

| 介護支援専門員/ケアマネジャー | 52.3 | 297.1 | 651.0 |

| 訪問介護員/ホームヘルパー | 48.8 | 284.1 | 490.3 |

| 老人福祉施設生活相談員 | 48.8 | 284.1 | 490.3 |

| 福祉事務所ケースワーカー | 45.2 | 289.3 | 786.0 |

| 施設介護員 | 44.4 | 263.6 | 550.6 |

| 医療ソーシャルワーカー | 44.4 | 263.6 | 550.6 |

金額はいずれも千円単位です。ケアマネジャーの平均年齢52.3歳は、この一覧で最も高くなっています。現場を経験した人が集まる職業だという性格が、年齢にあらわれていると読めます。

なお、ここに並ぶ金額は職種区分ごとの平均であり、個々の求人の条件を示すものではありません。

現場から入る二つの入口

道のりの出発点になりやすいのが、身体介護や家事支援を行う [訪問介護員/ホームヘルパー](/job/homonkaigoin.html) と、施設の利用者の世話をする [施設介護員](/job/shisetsukaigoin.html) です。どちらも関連資格として介護職員初任者研修修了者と介護福祉士が挙がっており、研修から始めて国家資格へ進む筋道が用意されています。

賃金の面では、[訪問介護従事者](/wage/w1362.html) の全国平均が月額284.1千円・年間賞与490.3千円、[介護職員(医療・福祉施設等)](/wage/w1361.html) が月額263.6千円・年間賞与550.6千円です(いずれも2023年調査)。

相談・調整の側へ移る

現場の次の段階として、相談や調整を担う職業があります。

[訪問介護のサービス提供責任者](/job/houmonkaigonosaabisuteikyou-sekininsha.html) は介護福祉士・介護福祉士実務者研修修了者が関連資格で、訪問介護のサービス内容を管理します。[老人福祉施設生活相談員](/job/roujinfukushishisetsuseikatsu-sodanin.html) は社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事任用資格・介護福祉士に加え、介護支援専門員も関連資格に含み、似ている職業の筆頭がケアマネジャーです。この二つは、ケアマネジャーに最も近い位置にある仕事といえます。

福祉の相談職の側から近づく道もあります。[医療ソーシャルワーカー](/job/iryousoosharuwaakaa.html) や [福祉ソーシャルワーカー](/job/fukushisoosharuwaakaa.html) は社会福祉士・精神保健福祉士を関連資格とし、ケアマネジャーの「似ている職業」にも挙がっています。

求められる力は何が変わるか

施設介護員の重要なスキルは、傾聴力・対人援助サービス・他者の反応の理解・説明力・文章力です。一方ケアマネジャーは、傾聴力・対人援助サービス・説明力に加えて「他者との調整」と「複雑な問題解決」が入ります。

重要な知識の筆頭も、施設介護員が顧客サービス・対人サービスであるのに対し、ケアマネジャーは医学・歯学です。目の前の人に向き合う力に、関係者をまとめる力と医療の知識が積み重なる、という変化です。

その先の道

ケアマネジャーの関連資格には主任介護支援専門員も含まれます。また [施設管理者(介護施設)](/job/shisetsu-kanrisha.html) は人事労務管理を重要な知識に持ち、[介護支援専門員(ケアマネージャー)](/wage/w1168.html) と同じ賃金区分(月額297.1千円・年間賞与651.0千円、2023年調査)に分類されています。

分野を変えるなら、[児童発達支援管理責任者](/job/jidouhattatsushienkanri-sekininsha.html) や [障害福祉サービス管理責任者](/job/shougaifukushisaabisukanri-sekininsha.html) も、利用者ごとのサービス提供プロセスを管理するという点でケアマネジャーと同じ構造の仕事です。

まとめ

ケアマネジャーへの道のりは、①現場の介護職として初任者研修・介護福祉士を積む、②サービス提供責任者や生活相談員として調整の経験を得る、③介護支援専門員の資格を取る、という三段構えで描けます。社会福祉士・精神保健福祉士を経由する相談職ルート、看護師として医療側から入るルートもあります。

いずれの道も、必要なのは「人の話を聴く力」を土台に、関係者を調整する力を足していくことです。

出典
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)